冨士のF1から10年。鈴鹿サーキットにF1マシンのエキゾースト・ノートが響き渡った。注目は、この年より日本人として初のフル参戦を果たした中嶋悟(ロータス・ホンダ)。そして、そのチームメイトであるアイルトン・セナ。また、ウィリアムズ・ホンダのネルソン・ピケとナイジェル・マンセルのチームメイト同士がチャンピオンを争い、鈴鹿に持ち越されていた。しかしこの予選でマンセルは大クラッシュを喫し、そのまま病院に搬送、その瞬間にピケが1987年のチャンピオンに決定した。初の日本GPでPPを獲得したのは、ゲルハルト.ベルガー(フェラーリ)だった。
中嶋は走り慣れた鈴鹿で予選11位を獲得している。
決勝レースでも、フェラーリのベルガーは終始トップを快走。日本のF1ファンにその走りを強く印象づけた。中嶋悟も6位に入賞。トップと同一周回での入賞は参戦以来これが初めてのことだった。中嶋のチームメイトのA.セナも予選7位から2位表彰台を獲得し、その実力を発揮したが、ウイリアムズのピケはすでにチャンピオン決まったためか、走りに目立つものがないまま終わったのが残念だった。
(観衆11万2000人)
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