■ FJ1600
日本のフォーミュラレースにおける入門レース。1980年からの歴史があり、十勝からオートポリスまで全国11のサーキットで10シリーズ戦が開催されている。ウイング等の空力装置を持たないスチール製スペースフレームシャシーのマシンで争われ、トップフォーミュラで通用する技術を身につける事が可能とされている。
このレースからの出身者としては、元F1ドライバー・片山右京や、服部尚貴、野田英樹らがあげられる。
かっては、このレースでテクニックを学び、F3にステップアップするというのが一般的だったが、F-NIPPONやF3のレベルアップと共に、FJ1600との格差が大きくなり、F4やフォーミュラ・トヨタ、フォーミュラ・ドリームといったミドルフォーミュラが誕生した。
前述の通り、地方で開催されるシリーズが中心となるため全国を転戦する必要がなく、参戦費用も少なくてすむ。なお、毎年末には全国からFJ1600ドライバーが集まり、日本一を決するレースが開催され、ステップアップを狙うドライバー達の熱い戦いが繰り広げられる。
シャシー |
スチール製スペースフレーム |
ウイング |
無し |
ミッション |
5速+リバース |
エンジン |
スバル EA71 (ワンメイク)
水平対抗4気筒 OHV 1,600cc (約100馬力) |
タイヤ |
ダンロップによるワンメイク
前 150/575 R13 後 170/605 R13
予選・決勝を通してドライ・レインそれぞれ1セットのみ使用可 |
車両重量 |
400kg以上 |
スカラシップ制度:有り(F4地方選手権レース6レース分をサポート)
詳細は、ジャパン・スカラシップ・システム(Japan Scholarship System、J.S.S.)参照
■スーパーFJ(2007年より開始)
カテゴリーの発足から26年が経過し、長期にわたって基本的に同じルールで開催されていたFJ1600シリーズも2007年より生まれ変わることとなった。
もっとも大きな変更点は、これまでのウイングレス形状から、前後ウイングが装着されること。空力の重要性が増す昨今のモーターースポーツの流れの中で、底辺カテゴリーのFJから、学んでいくことが出来るようになる反面、空力に頼らないマシンの挙動を学ぶことが出来たこれまでのFJの長所がスポイルされる可能性はある。
また、これまで長期にわたりFJを支え続けてきたスバルの EA71 も変更される。
市販エンジンの生産はすでに94年3月に終了しており、それにもかかわらず底辺フォーミュラを支え続けてきたスバル関係者に敬意を表したい。今後はホンダL15Aエンジンがその役目を引き継ぐこととなる。
シャシー |
スチール製スペースフレーム
- コクピットサイドに側面防護体の装着が義務づけられる。
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ウイング |
有り |
ミッション |
5速+リバース |
エンジン |
ホンダ L15A (ワンメイク)
水冷直列 4気筒 DOHC 1500cc |
タイヤ |
ダンロップによるワンメイク
前 150/575 R13 後 170/605 R13
予選・決勝を通してドライ・レインそれぞれ1セットのみ使用可 |
車両重量 |
400kg以上 |
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