第8戦イギリスGPは、スタートしてまもなく他車のクラッシュによりレースは赤旗が提示された。
しかしミハエルにはその知らせが通じなかったのか、シューマッハはチームメイトのアーバインにオーバーテイクを仕掛ける。しかし、オーバースピードからコースアウト、マシンはタイヤバリアにまっすぐにクラッシュし大破。シューマッハは命には別状が無いものの、足を骨折。第9〜14戦を欠場することとなった。
ミハエル・シューマッハは、この事故の翌年2000年から2004年まで5連覇を記録、都合7度のタイトルという記録を残して2006年限りでF1から引退。
2009年1月にTVのインタビューにおいて、この事故について次のように振り返っている。
「クラッシュしてマシンが止まり、コクピットから救出されて横たわっていると、自分で心臓の鼓動が急に遅くなっていくのがわかったんだ。
ほらだんだんと炎が小さくなり、やがて消えてしまう時のようにね。それで僕は『ああ、こうして死んでいくんだな』と感じていた。」
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