アクシデント ~忘れてはいけない記憶~
1974年 F1アメリカGP (ヘルムート・コイニク)
ヘルムート・コイニク (コイニグ)
|
1974年10月6日、F1第15戦(最終戦)アメリカGP(ワトキンズグレン)
ワトキンズグレンでのアメリカGPにサーティースTS16・フォードで出走。
10周目、バックストレートからループコーナーを越え、 ヘアピンに近いチュート・カーブ(左コーナー)に差し掛かった際、 後部サスペンションに異常が発生し直線的にコースアウトする。
草地と、キャッチフェンスによりいくぶん速度が落ちた状態で、前年のセベールの事故以来改修された「三段」に増やしたガードレールに直角に激突した。
速度は120km/hからさらに減速しており、跳ね返されるというのが周囲の見方だったが、マシンはなんと三段ガードレールの一番下の部分を突き破ってしまう。
歪んだガードレールはまさに凶器であり、マシンはコクピットを含む上部に突き出た部分全てを削ぎ落とされて、奥にもうひとつあるガードレールにぶつかって停止した。
コイニクは車体もろとも首を切断されて即死していた。享年25歳。
サーティースは同僚のジョゼ・ドレムを引き上げさせ、このレースから撤退する。
▲コイニクの事故現場の写真。
フランソワ・セベールの死からちょうど一年後の事故だった。
(画像・資料はMOZAさんより提供いただきました)
|