アメリカの主なフォーミュラカーシリーズは、現在IRLのインディカーシリーズと、CCWSのチャンプカーシリーズの二つに分裂しています。
世界3大レースの一つとされる、インディアナポリス500マイルレースを中心にヨーロッパとは違う発展をしてきたアメリカンフォーミュラレースは、オーバルコースを舞台にすることが大きな特徴。マシンもオーバルレース用に独自のセッティングが施されています。
最高速はF1を遙かにしのぎ400kmに達しようとしています。また、オーバルコースの特徴として、ランオフエリアが無く、コースの外側がすぐに観客席となり、そのフェンスに激突する重大な事故も多く発生しています。
海外進出などを進めていた、チャンプカーシリーズには南米をはじめヨーロッパ他世界各国からドライバーが参戦。結果として、地元アメリカのドライバーが少なくなってしまいました。
その為、アメリカンレースの復権を唱えた、インディアナポリス・スピードウェイのオーナーでもあるトニー・ジョージがインディ500マイルを中心としたIRL(Indy Racing Leagu)を創設したのが1996年。以降、アメリカのフォーミュラカーレースは二つに分裂しています。
1996年よりしばらくは、IRLには、オールズモービル(GM)とニッサンがエンジンを供給したものの、有力なチーム、ドライバーはホンダ、トヨタ、フォードが激しい闘いを繰り広げていたチャンプカーシリーズに参戦していた。しかし、チャンプカーシリーズのエンジン規定変更の不透明さに疑問を感じた、トヨタ・ホンダが共に2002年限りでチャンプカーから離脱。2003年からそろってIRLに参戦を開始する。これに伴い有力チーム、ドライバーもIRLに移籍して、以後IRLシリーズが隆盛となっている。
2005年末で、IRL(IndyCar)から、シボレーとトヨタの2メーカーが撤退し、2006年からはホンダがワンメイクでエンジンを供給。チャンプカーシリーズではフォードがワンメイクでエンジンを供給している。しかし、アメリカのレースシーンでは、NASCARが一番の人気を誇っており、これに対抗するためには二つのシリーズの統合が望まれる。
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